昭和のスナフキン
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二次創作の先駆けとなったのは、映画『TOVE/トーベ』でも描かれているムーミン劇『ムーミントロールと彗星』です。トーベ・ヤンソン自身が脚本と舞台美術、衣装まで手がけ、1949年にヘルシンキのスウェーデン劇場で上演されました。
映像作品という意味では、1959年、テレビシリーズ『ムーミン一家』が西ドイツで放映されたのが最初です。これは操り人形を撮影したもので、「初のムーミンアニメ」とされることもあるのですが、アニメというより実写に分類するほうが適切でしょう。
アニメーションとしては、日本で作られた『ムーミン』が世界初ということになります。今でもテレビのバラエティ番組でムーミンが紹介されるとき、「ねえ、ムーミン」という歌が流れることが多く、幅広い世代から親しまれてきた作品です。
しかし、1969年と1972年からの二期にわたってフジテレビ系で放送された『ムーミン』、通称「昭和ムーミン」「昭和アニメ」は原作とあまりにも違っていたため、現在では放映もソフト化も許可されていません。
1970年代には、ポーランドでストップモーションアニメの「ムーミン・パペット・アニメーション」が作られました。