源氏一部之簡要 げんじいちぶのかんよう
写本、大本、1冊、江戸時代

「源氏物語」の連歌寄合書。「光源氏一部連歌寄合」との関連が深いとされる。当該本は、一条兼良が古来伝承の連歌における賦物を整理した「賦物篇」と、「源氏一部之簡要」の内題をもつ作品とが一冊に合綴されている。採録された寄合語には書写の過程で起こったと想定される混乱が看取されるが、該当部分には他の源氏寄合との関係も指摘されており、興味深い。なお、中本大・吉岡貴子「『 源氏物語一部之簡要』解題 ─主に収録される寄合語について─」(『立命館文学』583、2004年2月)に本書の全文翻刻が載る。