光明曼荼羅図 こうみょうまんだらず
一幅、鎌倉時代
光明曼荼羅の一般的な図様は、金剛界大日如来を中央におき、その周囲に光明真言を表す24の梵字を配するものであるが、本図は胎蔵界大日如来を中央におき、その周囲に8つの尊像、さらにその外側に12の尊像を配する構図となっている。光明真言は、その経を耳にすれば、いっさいの罪や災いを取り除き、極楽浄土にゆくことができるとされたものであり、平安時代後期以降、おおいに流行した。なお本図の外題には「報恩院常什現住智龍修補焉」とあり、本図の伝来を示すものとして注意される。