「水仙」の版間の差分
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2021年12月7日 (火) 19:40時点における最新版
すいせん
画題
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解説
画題辞典
其花香氣あり、特に厳寒霜を凌ぎて開く、節操を愛されて古来図せらるゝ所多し、南画家の筆最も多し。
王庭吉筆(近衛公爵旧蔵)、惲南田筆(黒田侯爵所蔵)、椿椿山筆(市村瓚次郎氏所蔵)、立原杏所筆(沼尻権次郎氏所蔵)
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
水仙は曼珠沙華科に属する宿根草で、暖国の海浜には自生するが、普通庭園に培養される、鱗茎は卵形で外皮は黒褐色、白色の鬚根を出す、葉は細長く尖端は鈍頭、帯白緑で葉の中から七八寸乃至一尺位の花茎を抽き、煙のやうな苞の間から白花数輪を開く、花は六弁で、下は長い筒形で、その咽喉口の処に黄色の副冠があり、此の中に長短六本の雄蕊と、一本の雌蕊があるが、子房が下の方にあつて結実に不便な為め、実を見ることが無い、支那では水仙と呼ぶ外に水鮮、配玄、金盞銀台などゝ呼び、八重のものには玉玲瓏の名がある、三香、七香、四清等に加へられ、雅客として二十客の中にも入つてゐる。(各項参照)
水仙の名作左の通り。
徽宗皇帝筆 『水仙鶉図』 浅野侯爵家蔵
惲南田筆 黒田侯爵家蔵
趙孟堅筆 『水仙高士詩巻』 王衡永氏蔵
高橋草坪筆 『歳寒仙侶』 伊藤春畝公遺愛
雪舟筆 浅田家旧蔵
陶復初筆 川崎男爵家蔵
啓書記筆 『水仙菊』 小泉三申氏旧蔵
其他現代の諸家の描くところ極めて多い。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)