雁来紅
がんらいこう
画題
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解説
東洋画題綜覧
莧科に属する植物で亜細亜を原産とする、鶏頭の一種であるが葉が美しく紅葉する所から葉鶏頭の名があり、雁の来る頃色づくので雁来紅、また『かまつか』といふ、『枕草子』に
わざととりたてゝ、人めかすべきにもあらぬさまなれど、雁来草の花はらうたげなり名ぞうたてげなる、かりのくる花と文字には書きたる
とある、十様錦の名もあり、品種の中には『老少年』と呼ばれるものもある、花が長く紐のやうに垂れる。
雁来紅を画いた作
椿椿山筆 『秋草雄雉』 山内香雪斎旧蔵
沈南蘋筆 『雁木紅猫』 川崎長春閣蔵
小室翠雲筆 『秋圃』 第一回帝展出品
阿部春邦筆 『雁来紅』 第七回文展出品
榊原苔山筆 『同』 ´ 第十二回文展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)