うんすん骨牌
うんすんかるた
画題
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解説
東洋画題綜覧
骨牌の一種、慶長の頃阿蘭陀人が之を伝へたといふ、『うんすん』の語原詳かでない、『雍州府志』に、『元阿蘭陀人玩之、長崎港土人倣之為戯』とある、又此の骨牌には一枚毎に『天正金入極上仕入』の八字が記してある処から、天正年中に渡来したものともいふ、七十五枚のものあり、四十八枚のものもある、七十五枚のものに就いては、『半日閑話』に次の如く記してある。
一、うん、五枚、布袋、福禄寿、大黒、恵比寿、達磨。
二、すん、五枚、唐人の黒冠するもの、皆すんなり。
三、そうた、五枚、異国人の如きもの。(二枚不足)
四、ろはい、五枚、飛竜の如きもの。(虫といふもの一枚不足)
五、こし、五枚、武者の如きもの腰をかけし体なり。(きりといふもの一枚不足)
六、馬、六枚、共に馬に乗る体なり。
七、花、九枚、棒の先に花の付し体なり。(ろはいに花の附しを貴ぶ是より打出すなり。(一枚不足)
八、ぐる、九枚、太鼓の模様付なり。
九、おふる、九枚、如斯者「おふる」の「うん」は恵比寿なり。
十、こつぷ、九枚、宝包の如きものなり、「こつぷ」の「うん」は布袋なり。
十一、剣、九枚、利剣のもやうなり、剣の「うん」は福禄寿。
此のカルタは明和安永の頃最も流行を極めたが、其弊甚だしかつたので、寛政三年に至り厳禁せられた。 (日本百科大辞典)
此の題の作に山村耕花筆がある。(聖徳太子奉讃会出品)
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)