風神雷神
ふうじんらいじん
画題
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解説
東洋画題綜覧
二十八部衆と共に観世音菩薩の眷族である、風神は一角青身、背に風袋を負ひ白雲に乗り、雷神は両角赤身、又は白身で小鼓を輪形に連ねて負ひ手に撥をもち黒雲に乗るやうに画いてゐる、その像の最も古いものでは、陸中の中尊寺所蔵最勝王経十界宝塔曼荼羅に紺紙に画かれたものがあり、信実筆北野天神縁起にも画かれてゐる、寺院の山門にも此の両像を安置する所少からず、浅草寺の大門にはこれがあつたので、雷門の名今に残り、京都三十三間堂には木像があり日光輪王寺にもある。なほ絵画に名作として聞ゆるもの左の通り。
俵屋宗達筆 二曲一双 京都建仁寺蔵
尾形光琳筆 同 徳川伯爵家蔵
酒井抱一筆 同 渋沢子爵家蔵
安田靫彦筆 第十六回院展出品
富田渓仙筆 第四回院展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)