滝見業平
たきみなりひら
画題
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解説
画題辞典
在原業平観瀑の図にして、業平に行旅のことあれば、支那の高士観瀑或は瀧見観音などに倣ひて之を画くに至りしものなるべし、「ありわらのなりひら」(在原業平)を見るべし。
左右に吉野龍田を添へたる瀧見業平の図狩野常信筆の三幅対大幅、秋元子爵旧蔵にあり。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
業平の滝を見る図、別に典拠はないが、業平東下りなどによそへて、高士観瀑などに倣ひ、滝に業平を添へて画いたものである。業平は容貌美しくその生涯も数奇を極めてゐる処から、『伊勢物語』を中心として古来画かるゝ処極めて多い。
在原業平像(国宝) 大和不退寺蔵
在原業平像(重要美術品) 井上侯爵家蔵
一蕙筆 『業平像』 小堀鞆音氏旧蔵
探幽筆 『業平東下り』 清見家旧蔵 光琳筆 『八つ橋の業平』 帝室博物館蔵
常信筆 『滝見業平』 秋元子爵家旧蔵
橋本雅邦筆 『東下り』 神戸田村家旧蔵
菊池契月筆 『業平』 平尾賛平氏蔵
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)