A-1887-745-077-001

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総合

<画中文字>

平相国入道は 白河帝の.落胤<おとしご>にして.祇園女御<ぎおんによご>の御腹なり その父忠盛.油次<あぶら>つぎの法師を捕へたる賞によりて女御を賜はる 後安産ありて清盛出生し給ふ 稚き時夜啼せしかば

「夜なきすとたゞもりたてよ末の代に清く盛ふることもこそあれ

との御製を下し賜はりてより 夜啼は止たりとなん かくて平治の憂乱を鎮めたる軍功によりて 一門高官に昇り 万機の政を掌る  こゝに摂津国兵庫に一ッの島を築く 是を経の島といふ 応保三年三月事始めなり 一切経を石に彫て埋めしかば 恙なく成就せり 是より海上の船舶風波の難を免れその利を後世に遺す これひとへに清盛公の.功績<いさほし>なり