002-0177
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総合
解説
似顔、落款の時期から考えると、瀬川菊之丞とあるのは、五代目だと判別できる。
※四代目菊之丞は文化9(1812)年没後に名跡を譲られる。
五代目瀬川菊之丞の名のり時期は文化12(1816)年顔見世から天保3(1832)年の正月まである。
その間五代目菊之丞がお夏を演じた記録は、天保2(1831)年の河原崎座「河津繋曽我本説」の二番目大切所作事の「最迫恋男容」となる。加えて、参考図にあげた、源之助の猿回しの図、101-3559は背景が繋がっており、絵本の図様、役割と合致している。
絵本の図様では源之助と菊之丞の他、団十郎演じる五郎吉が描かれているが、該当する作品は今のところ不明。
同版
V&A博物館(E14722-08-1886)
基本情報
絵師: 国貞〈1〉
落款印章: 五渡亭国貞画
判型:大判/錦絵
続方向:横
作品位置:01;01/001:001
版印1: 771 版元1: 242 版元名1: 川口屋 正蔵
改印: 極
蔵印:-
画題等: 「たじまやおなつ 瀬川菊之丞」
上演情報
上演年月日:天保02(1831)・正月 ※正月廿日(絵本番付)、十七日(辻)
上演場所: 江戸・ 河原崎
興行名:河津繋曽我本説 かわづがけそがのほんせつ
場立: 二番目大切
所作題: 最迫恋男容 いとせめてこいしとのぶり
音曲:富本(富本豊前太夫、富本斉宮太夫)
配役:たじまやおなつ <5>瀬川 菊之丞 ※但馬屋娘おなつ(辻番付)、おなつ(絵本番付)、但馬屋娘お夏(役割番付)
参考図
源之助演じる「猿回し与二郎兵衛」の絵が対になる。101-3559
同演目で異なる場面のおなつ。101-1931