黄野人

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こうやじん


画題

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解説

画題辞典

黄野人は支那の仙なり。晋の葛洪仙となる時、丹を羅浮山の石塊の間に留めて去る。野人即ちその一粒を得、之を服して仙となる、後或人の山に抵りて一夜を過すや、夜中衣を著ず、黒毛総身に普きものに会う、是れ即ち黄野人なり、人就いて仙道を問ふ、野人顧みずして去り、高く笑ふ、其声林木を動かすという。尋いて歌うて曰く「雲来万嶺動、雲去天一色、長笑両三声、空山秋月白」

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

支那の仙人で葛洪の弟子、葛洪と共に丹を煉りその一粒を得て地行の仙となる、その遣す所の詩が面白く、伝も幽玄である。

黄野人、葛洪弟子也、洪棲山煉丹、野人常随之、洪既仙去、留丹于羅浮山柱石之間、野人得一粒服之、為地行仙、今肉身尚在、有縁者、遇之、後有人、遊羅浮宿石岩間中、夜見一人、無衣而紺毛覆体、意必仙也、乃再拝問道、其人了不顧、但長笑数声、声振林木、後歌曰

雲来万嶺動、雲去天一色、長笑両三声、空山秋月白、其人帰道、其形容即野人也。  (列仙伝巻四)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)