鳴神上人

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総合

[物語]

朝廷の不実に怒った鳴神上人が竜神を封じ込め、旱魃(かんばつ)を起こすが、朝廷が差し向けた美女雲の絶間姫(たえまひめ)の色香に迷って酒を飲み、秘密を明かしてしまう。姫は竜神を解き放ち、騙されたと知った上人は、怒りに燃えて姫の後を追う。

[演出・扮装]

『鳴神』は市川家の芸として演じ継がれ、「歌舞伎十八番」にも数えられているが、各時代の好みに応じて演出は流動していた。前半の鳴神上人は、白(または水浅葱(あさぎ))の衣装を着た、気高い有髪の僧形。演技の上でも、気品、威厳、生真面目さが表現される。後半は、一変して荒事の演技術により、裏切られた男の怒りを様式的に表わす。「柱巻きの見得」など見得の数々、荒々しい立ち回り、そして最後は花道の「飛び六法」を見せる。髪は五十日の毬栗、衣装はぶっ返って火焔模様になる。

参考 古井戸秀夫編「歌舞伎登場人物事典」 白水社 2006年4月

八世市川.jpg 八世市川②.jpg

①八世市川団十郎 配役:鳴神上人         ②①と同じ