鳳仙花

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ほうせんか


画題

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解説

東洋画題綜覧

鳳仙花科の花、もとは印度の産で支那を経て江戸時代の初期日本に渡来す、和名『つまくれ』支那では早珍珠、急性子、金鳳花、染指甲草、などと呼ぶ、染指甲草とは昔一女此の花を摘み指の爪を包むと一昼夜にして、爪がほんのりと紅に染つたといふことから来てゐる、日本名の爪紅もそれである、花の色普通は紅色であるが、白もあり紫もある、果実が熟すると、物に触れて忽ちくる/\と巻き、種子を飛散する、『急性子』の異名はこれからであらう。

金鳳花開色更鮮、佳人染得指頭丹、弾筆乱落桃花弁、把酒軽浮玳琩斑、払鏡火星流夜月、尽看紅雨過春山、有時漫託香鰓想、凝見胭脂黙玉顔。  楊維積

支那画によく現はれ、呉振には此の花のみを描いた作があり、毛益の狗子双幅にも此の花が背景に描かれてゐる。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)