雨月物語

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総合

上田秋成作。半紙本5冊。明和5年成立。ただし、8年後の安永5年刊。九篇の物語からなる。

白峰」崇徳院の御陵で西行と院の亡霊が議論を交わす。

「菊花の約」義兄弟の契りを結んだ赤穴宗右衛門と丈部左門が菊の節句の再開を約す。赤穴は捕えられ自害してしまうが、亡霊となり訳を果す。

「浅茅が宿」葛飾の勝四郎が上京するが、七年後に帰郷して再開した妻の宮木はすでにあの世の人であった。

「夢応の鯉魚」三井寺の興義は絵の名人であるが、病死して、三日後に蘇生した。その間に鯉になっていた体験。

「仏法僧」夢然が高野山で関白秀次と家臣に出会う。

吉備津の釜」裏切られた貞淑な妻の礒良が霊鬼となって夫と愛人を取殺す。

「蛇性の淫」豊雄という青年に恋した蛇が豊雄の益荒男心と法力によりとり押えられる。

「青頭巾」稚児に迷い、食人鬼となった僧を、快庵禅師が教戒で成仏させる

「貧富論」岡左内は平生金銭を尊むが、一夜、黄金の精霊と貧福を論ずる。

都賀庭鐘の「英草紙」「繁野話」からの影響が大きい。うげつものがたり


画題

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解説

東洋画題綜覧

上田秋成の著、怪異を題材とした物語、九篇を五巻に収めてゐる、即ち、『白峰』、『菊花の契』『浅茅が宿』、『夢応の鯉魚』、『仏法僧』、『吉備津の釜』『蛇性の淫』、『青頭巾』『貧富論』で、文章典雅、構想卓抜、蓋し此の種の物語中の最高峰として推すべきもの、此の中、『白峰』、『浅茅が宿』、『蛇性の淫』等は絵画にもよく画かれる。(其項「浅茅が宿」「蛇性の淫」を見よ)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)