鐘離権

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しょうりけん


画題

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解説

画題辞典

鐘離権は支那の仙にして、八仙の一なり、名は覺、寂道経陽子と号し、又雪房先生という、生れし時、光を放つこと数丈、時の人見て驚き之を怪むという。容貌、頭円く、耳廣く、眉厚く耳長く目窪み、口角形にして甚だ大に、唇瞼丹の如く、大さ三歳の童子の如くなりといふ。生れて六日泣かず、第七日に突如躍り上って曰く、予は紫徴宮に遊び名を上帝の玉冊に記入されたるものなりと、壮年に及び漢に仕へ大将となり、南吐番を征せしが戦敗れ、奔りて山中に逃れ道に迷ふ、その時異形の僧あり、伴うて東華先生成道の所に抵り、長生の秘訣と金丹火候の法と青龍剣法とを授けらる、後更に華陽先生に会ひ、仙術を得て遂に仙になるという、亦古来屡々画かるゝ所也、

牧渓筆(因州池田候爵所蔵)、顔輝筆(田中光顕伯所蔵)

(『画題辞典』斎藤隆三)