逢坂山

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おうさかやま


画題

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解説

東洋画題綜覧

山城と近江の境にある山で、昔はここに関所があり、蝉丸の祠や関の清水、走井などが名所として遺り歌枕として名高い。

東山の辺なる住家を出て相坂の関うち過ぐるほどに、駒引わたる望月の頃も、漸近き空なれば、秋きり立ちわたりて、ふかき夜の月かげほのかなり、木綿付鳥かすかにおとづれて遊子猶ほ残月に行きけん、幽谷の有様おもひいでらる、むかし蝉丸といひける世捨人此の関の辺にわらやの床を結びて常は琵琶をひきて心をすまし大和歌を詠じておもひを述べけり、嵐のかぜはげしきをわびつゝぞすごしける。  (東関紀行)

逢坂山は蝉丸の故事と共によく画かれるのであるが、山水画としては広重の東海道五十三次、大津などにそれが見える。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)