豳詩七月

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ひんししちがつ


画題

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解説

東洋画題綜覧

『詩経』巻の三、国風豳七月の詩、豳は戎狄の地名、周公流言の難にあつて東都にある時、豳公となつてゐた公劉が、周公の上を思つて七月鴟鴞の詩を作つた、成王之を見て覚り周公を迎へたので遂に太平を拝すに至つたといふ。『七月八章』の詩に曰く。

七月流火、九月授衣、一之日觱発、二之日栗烈、無衣無褐何以卒歳、三之日于耜、四之日挙趾、同我婦子、饁彼南畝、田畯至喜。

七月流火、九月授衣、春日載陽、有鳴倉庚、女執懿筐、遵彼微行、爰求柔桑、春日遅々、采蘩祁々、女心傷悲、殆及公子同帰。

七月流火、八月萑葦、蚕月条桑、取彼斧斨、以伐遠揚、猗女桑。

七月鳴鵙、八月載績、載玄載黄、我朱孔陽、為公子袁、四月秀葽、五月鳴蜩、八月其穫、十月隕蘀、一之日于貉、取彼狐狸、為公子裘、二之日其同、載纉武切、言私其豵、献豻于公、五月斯螽動股、六月莎鶏振羽、七月在野八月在宇、九月在戸、十月蟋蟀、入我牀下、穹窒熏鼠、塞向墐戸、嗟我婦子、日為改歳、入此室処。

六月食鬱及薁、七月亨葵及菽、八月剥棗、十月穫稲、為此春酒、以介眉寿、七月食瓜、八月断壷、九月叔苴、采茶薪樗、食我農夫。

九月築場圃、十月納禾稼、黍稷重穋、禾麻菽麦、嗟我農夫、我稼既同、上入執宮功、画爾于茅、宵爾索綯、亟其乗屋其始播百穀。

二之日鑿氷沖々、三之日納于凌陰、四之日其蚤、献羔祭韭、九月粛霜、十月滌場、朋酒斯饗、日殺羔羊、躋彼公堂称彼兕觥万寿無彊。

古来よく図せられたるもの、『歴代名画記』にも之を記してゐる。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)