見顕

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総合

①見つけ出すこと。また、正体をあばくこと。

②歌舞伎で、本来の身分や素性を隠している人物の正体を見破る場面や演技。たとえば舞踊劇の「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」で傾城墨染(実は墨染桜の精)に「本名あかせ」と詰め寄られた関兵衛(実は大伴黒主)が「かく成る上は何をかつつまん。我こそは中納言家持が嫡孫、天下を望む大伴の黒主とはおれが事だはやい」と名乗る場面など。

(『日本国語大辞典』より引用)

ここでは②の意味である。


また、『歌舞伎辞典』では

歌舞伎用語。登場人物が本来の性格または身分をかくして他の性格、身分を名のり、また妖怪などが化けている場合、他の人物がこれを看破し、自身が本体を顕して本名を名のる演出。時代狂言に多く、終幕部分で行われる。見顕しは他の人物による指摘(詰寄り)、当人の名のり(ぶっ返りなどの手法も伴う)、双方の見得(二段または三段にのぼる場合もある)となって幕という順序で演ぜられる。


とある。


参考

『日本国語大辞典』 http://www.jkn21.com/stdsearch/displaymain  閲覧日2011/02/02

『歌舞伎辞典』