西遊記

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さいゆうき


画題

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解説

画題辞典

支那の小説にて四大奇書の其一なり。明人の作といへども作者明かならず、作意は唐の太宗の貞観十二年に、玄奘法師が西天竺に入らんとして、幾多の艱難に遭遇せしことを基礎として、之に孫悟空(猿頭)、猪八戒(猪頭)、沙悟浄(象頭)の三怪を配し、此三怪が奇略怪力を以て,途中に寇する百怪千魔を駆除し、法師を保護せることを述べたるものなり。近来盛に画材として用いらる。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

支那の怪奇小説で四大奇書の一といふ、明人呉承恩の作と伝ふ、唐の三蔵法師玄弉が取経の途次様々の妖怪にあふ話である。

東勝神州傲来国花果山に一の石があつて、これが天地の精気を受け石猿を生む、孫悟空といふ、須菩提祖師に従つて仙道を修行し七十二般の変化の法に達し、その筋斗雲の法を行へぼ忽ち十万八千里を飛ぶ、悟空此の術に依つて天宮を鬧がし之が為め釈迦如来から五行山下に押伏せらる、偶々三蔵法師入竺の途中之を助け、他の二弟子猪八戒沙悟浄と共に従へて天竺に赴き、道々大小八十一の難事にあふ、悟空よく千変万化の働きで之を打破り、三蔵は遂に経を得て帰る。

『西遊記』は千変万化、波瀾重畳なので絵巻などには面白く、近く前田青邨にその作があり、堂本印象にもその作がある。(第二回帝展出品)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)