藤の裏葉
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ふじのうらは
画題
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解説
画題辞典
源氏物語の一巻なり、源氏が御子なる夕桐の中将、兼ねて内大臣の姫君雲井の雁を恋ひせられしを、卯月といふに大臣の庭に藤の花の盛りなる折、大臣中府を招き、盃のついでに春日さす藤のうら葉の打とけて君し思はヽ我もたのまんの歌の意とて、藤のうら葉のといひしを、中将紫にことはをかけん藤の花まつよりすきてうれたけれども幾かへり露けき春を過しきて花のひもとくをりにあふらんと詠みしかば、遂に雲井の雁を中将に与へしとなり、後に三条の上といふ、特に此巻のことを画きしもの春日行秀筆の屏風(元住吉家所蔵現今村山龍平氏所蔵)にあり。
(『画題辞典』斎藤隆三)