臨済禪師

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りんざいぜんし


画題

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解説

画題辞典

臨済義玄に臨済宗の開祖なり、曹州南華の人、姓ば那氏、夙に禪風を慕ひ.黄蘖希運の会下に投ず、春秋三周、一たびも師に参する能はず、首座陸之を憫み、勤めて佛法的々の大意を問はしむ,義玄到り一棒を喰ひ、再びし三たびして三たび打たる、義玄自ら深旨を領する能はざるを知り,去つて行脚の途に上らんとず、希運曰く、爾去らば速に灘頭の大愚に赴くべしと、因つて大愚に往き。希運に三たび問うて三たび棒を得たるを告げ、何の過か吾に在ると問ふ、大愚曰く希運に老娑心切の故に汝を打つ、何ぞ過の有無を問ふやと、是に於て義玄言下に領し、覺えず希運が仏法に多子なしと呼ぶ、大愚何故に爾かいふといふ、義玄拳を握りて大愚の腋下を突く三度なり、大愚手を擧げて之を賞し再び希運に到らしむ、希運之を聞きて曰く、大愚無用の事を為せり、彼來らば一棒を与へん、義玄何ぞ彼の来るを待たんと、立ちて希運を打つ、希運、汝再び吾に来る恰も虎の髪を埓つるが如しと.義玄即ち一喝大声す、是に於て始めて希運の印可を得たり。後河北の臨済院に住し法席甚だ盛なり、臨済院の兵火に焼けてより更に移りて大名府の興化寺に住し、唐懿宗咸通八年に寂す。臨済の一宗は大機大用にして、虎驤き龍奔り、星馳せ電激し,巻舒檎縦殺活自在なり、之を画けるもの左の如し。

筆者不明画像(京都真珠庵所蔵)

曾我蛇足筆達磨徳山三幅對(京都養徳院所蔵)

以上二點国宝なり。その他

野元信筆釈迦達磨三幅對(京都聚光院所蔵)

海北友松筆(大山公爵所蔵)

(『画題辞典』斎藤隆三)