絵馬

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絵馬(えま)脇能物

あらすじ

帝に仕える勅使が献上品を持って伊勢神宮に向かうと、そこには日照りの恵みを占う白絵馬を持った老人と、雨露の恵みを占い黒絵馬を持った姥がどちらの絵馬を掛けるかで争っていた。結果、万民のため、二つの絵馬を掛けることになり、実は自分たちは伊勢の二柱の神だと明かして消えていった。

 やがて天照大神が雨鈿女命・手力雄命を従えて三神で現れ、舞を舞い、天の岩戸の謂れを再現し天下泰平を祝福する。 

場面解説

ツレの天細女命と手力雄命が天の岩戸を開ける場面である。この曲の後場は大変華やかで、三神が天の岩戸隠れを再現する。シテ・天照大神が中之舞を舞った後、天の岩戸(作り物)の中に隠れてしまい、世は闇夜で覆い尽くされてしまう。天の岩戸を開けさせようと、天細女命と手力雄命がそれぞれ神楽と神舞を舞う。それを面白く思った天照大神は、天の岩戸を少し開けてしまう。そこを見逃さなかった二神は天の岩戸を開け、天照大神の姿が再び現れる。本作品で描かれているシテは、鬘に天冠を着けている。

 装束はおそらく狩衣に指貫であろう。本来、狩衣や指貫は男性の装束である。シテが男性の装束である直衣を着用し、頭は垂髪という出立の演出もある。これらを纏うことで、中性的なイメージを演出する狙いがあると考えられる。本作品のシテの装束は、特に指貫においては豪華で華やかな文様を描き出している。