竜胆

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りんどう


画題

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解説

東洋画題綜覧

竜胆は竜胆科に属する多年生草本で、高さは二尺位になる、春先に芽を発し横に地を這ふ性があり、夏の間に伸びて秋になると美しい花を開く紫色の五弁で、茎の上部に三輪五輪と集つて咲く、葉は笹の葉のやうに尖り、鋭く光沢があり、秋深くなると紫色になる、花は朝開いて日の中は美しい姿を呈するが、夕方になると閉ぢる、此の葉の尖り鋭いところがら、俗に笹竜胆と呼ばれ、源氏の紋どころとなつてゐるのは此の植物である、なほ普通山野に自生するものに草竜胆があり、苔竜胆がある、当薬竜胆は白花で、俗に『せんぶり』と呼ばれてゐる、古来薬用として名高い、高山植物には、深山竜胆、立山竜胆、おやま竜胆などがある、古名『衣夜美久佐』といふのも薬用からの称呼である。

絵画にはよく画かれてゐるが、此の草を主題としたものは割合に少く、横山大親の『竜胆』は代表的のものでありなほ荒木十畝の秋色は鶉に竜胆をした作である。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)