知盛

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とももり


画題

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解説

画題辞典

平知盛は清盛の子にして、宗盛の弟なり、寿永元年権中納言を拝し、世に新中納言を以て知らる、平家の安徳天皇を奉じて西海走るや、知盛之に従ひ、一の谷の戦に東門を守りて敗る、壇の浦の戦、知盛船首に立ちて将士を励まし奮戦最も力む、已にして平軍利なきを見、自ら小舟に乗りて御所の船に参じ、世の中今はかくと覺え候とて、船の中掃き浄めて、主上及二位殿に自決を勧め、その海に崩じ玉ふを見て、己れ亦海に投じて死す、年三十四、謡曲「舟弁慶」は、大物浦に於て知盛が幽霊となりて顕はれ、源義経主従を悩ますことを叙し、戯曲「義経千本櫻」に於ても亦その幽雲と姿を変へて、義経を謀らんとして敗るゝことを叙す最も人口に膾炙せらるゝ所なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)