王辰爾

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おう しんに


画題

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解説

前賢故実

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船氏の祖。即位した敏達天皇が、先代のときに来朝した高麗使者のことを憂え、人を遣わして引留めようとした。さらに群臣を遣わして高麗使者からの貢物を調べて記録させたり、諸官吏を遣わして高麗使者が奏上した書類を読ませたりした。三日過ぎても解読できなかった文書があった。この文章を一読した王辰爾は訳文を帝に献上した。帝は「汝の才学でなければ、誰もこれを解読できない。これから顧問として朕の側に仕えよう。」と大いに称賛した。これによって王辰爾は益々学問に励むようになった。後に、高麗が烏の羽に文章を書いて奉ったため、王辰爾は羽を湯気で蒸した後、絹布に羽を押しつけて文字を写し取り、読むことが出来た。朝廷は王辰爾の才学を珍重していた。

藤原博文

よのなかに きみなかりせば からすはに かけることばは なほきえなまし

(『前賢故実』)