滋善宗人

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しげよしの むねひと


画題

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解説

前賢故実

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先祖は漢人。代々備中国下道郡に居住していた。宗人は少年時代から学館で、大学博士御船氏主について勉強していた。三礼(儀礼、周礼、礼記)を学習し、記憶力が抜群で習ったことをすべて覚えていた。氏主は周囲に「礼聖になる人だ」と言い、宗人を褒めていた。天長中、美作博士になり、経学に優れていたため、召されて嵯峨上皇の近侍を務めた。承和七年、さらに直講に抜擢され、のち助教へ昇進した。貞観初年に從五位上を叙せられた。宗人は冷静沈着な性格で、公正で率直な生き方に固執し、儒教の教えを守り、公事でなければ宮中へ行き公卿大夫に会うことがなかった。貞観五年薨去、享年六十四歳。

(『前賢故実』)