歳徳神

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としとくじん


画題

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解説

東洋画題綜覧

歳徳神、また年神といふ、陰陽家でいふ恵方を司る女神。もと印度に出づ

年徳神は頗利女、所謂八将神の母也、北天竺吉祥天、王舎城王を商売帝と号す、三界に遊戯して諸星に探題たり、天刑星と名づく、娑婆界に降つて改めて午頭天王と号す、毘廬遮那の化神なり、頭に犢の肉を戴き、猶如夜叉の如し、形人間に類す、后妃を求むと雖も未だ得ず、時に青馬有り、空より飛び来る、鳩に似たり、呼で曰く、食は是れ天帝の使者なり、天王と本と同じく帝釈に仕ふ、我が名を毘首陀羅と曰ふ、天王今后妃を得むと欲す、故に天帝我をして教へ告しむ、南海に沙渇羅竜宮あり、是に三女有り第一金毘羅女、第二帰命女、北海竜宮に嫁せり、第三頗利女、貌甚だ美麗なり、君が為めに之を貢ぐとすべしと、天王大に歓ぶ、乃ち南海に赴く、其道遠きこと八万里程也、南海を凌いで竜宮に到る、竜王出で迎ふ、天王遂に頗利女を嫁り既にして年を経へ八王子を誕す、是れ則ち八将神(大歳神、大将神、大陰神、歳別神、歳破神、歳殺神、黄幡神、豹尾神)なり。  (簠簋内伝)

その女神なるが故に画く場合、福女に擬するものもあると。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)