日食

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にっしょく


画題

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解説

東洋画題綜覧

日食は太陽と地球の間に月が入つて太陽面を蔽ふ現象、即ち太陽から発する光線が此の中間の月の為めに遮られるのである。此の現象は太陽と月と地球とが一直線の上に位置する場合に起るので、地球から見て、太陽の全面を蔽ふ時が皆既食であり一部丈けで復円するのを部分食、軌道の関係で、月が太陽面の中心に入り太陽の周囲を金環の如く残す場合を金環食といふ。

日食の題で幽王と褒姒との故事を画いたものに安田靫彦の作がある、第十二回日本美術院の出品で、ある日気味の悪い日食が起り、褒姒は国に大凶変の起る兆だとて戦慄し帳台の中に仆れたのを、暗愚な幽王が周章狼狽してこれを介抱する場面を描いたものである。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)