日光山

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にっこうさん


画題

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解説

画題辞典

日光山は下野国に在り、輪王寺の名刹、徳川氏の霊廟、輪奐の壮麗美観を極めたると、又天然の風光に富めるとを以て知らる、画かるゝ所少なからず、

中禅寺の瀧(今の華厳瀧)は狩野探幽日本十二景の一として図したり、尚ほ東照宮の条参照すべし。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

下野国なる日光山彙の中、二荒山のこと、フタラヤマと訓む、然し、東照宮造営せられてから輪王寺の名刹と共にその意味が非常に広くなつてゐる。二荒山はまた男体山が代表してゐる、日光連山の主峰で中禅寺湖の東北に聳え標高二千五百米突、一に黒髪山とも呼ぶ。

翌日中禅寺を立出ける道に、数ちらしける紅葉の、朝霜のひまに見えければ先達しける衆徒、長門の堅者といへる者に、いひ聞かせ侍りける

山ふかき谷の朝しもふみ分けてわかそめいだす下紅葉かな

かくしつゝ下山し侍りけるに、黒髪山の麓を過ぎ侍るとて吾人言捨どもし侍りけるに

ふりにける身をこそよそに厭ふとも黒髪山に雲をまつらん  (廻国雑記)

なほ、とうしょうぐう「東照宮」の項参照。

日光山の画かるゝもの極めて多く、東照官と共に画いたものには、近く川端竜子筆『日光を画く』(個人展出品)の聯作がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)