文福茶窯

総合

日本で語り継がれている昔話。

〈あらすじ〉

貧しい男が罠にかかった狸を見つけて、かわいそうに思い逃がしてやった。その夜、狸がお礼をしに男の元へやってくる。狸はお礼として、茶釜に変身し、私を売ってお金にしてほしいと男に頼んだ。次の日に男は、和尚さんに釜を売った。和尚さんが寺に持ち帰って茶釜でお湯を沸かそうと火をつけると、狸は耐えられなくなり、半分元の姿にもどってしまう。それでも必死に男の元に帰った。失敗してしまった為、狸は次に、釜で綱渡りの芸をして見世物小屋を開く提案をしたところこれが成功し、男も狸も幸せに暮らしたという、恩返しのお話である。

ちなみに、茂林寺の伝説では、狸が僧に化けて寺を守ったという話となっている。

挿絵はまさにその狸が僧に化けているシーンである。