文君売酒

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ぶんくんばいしゅ


画題

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解説

東洋画題綜覧

文君は卓文君のこと、支那前漢の美人、蜀郡臨邛の富人卓王孫の女、新に寡婦となつてその家に居た、性甚だ音楽を好むので、司馬相如が客と共に其家に至り、酒酣にして琴を弾じ之を挑んだ、文君窃かに戸の隙からこれを見、心に悦び、夜逃げ出して相如に奔つた、相如之を伴ひ成都に帰つたが、その家は四壁が立つばかりで更に資産が無い、王孫之を怒り、文君また楽しまず、相如に謂て曰く、偕に臨邛に帰らば或は生活の道があらうと、乃ち臨邛に帰り、尽く車騎を売り酒舎を買ひ、文君をして廬に当らしめ相如は自ら庸保と雑作し器を市中に洗ふ、王孫之を恥ぢ、弟の言を容れて文君に僮百人銀百万を分ち与へた、相如文君これによつて成都に帰り田地を購ひ富人となつた、帝、相如の作る処の子虚賦を見、感歎して其人に逢ひたいといふ、蜀人楊得意、その賦の相如が作なるを奏したので、帝驚き、召して以て郎とした、卓文君廬辺にあつて酒を売る図に斯く題す、卓文君、古来画くもの甚だ多い。『芥子園画伝』にも画像及小伝あり。

渡辺崋山筆  浜口吉左衛門氏蔵

北山寒巌筆  木元久蔵氏蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)