拈華微笑

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ねんげびしょう


画題

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解説

画題辞典

釈迦一日霊山会上に於て、金波羅華を贈りしものありしにより、之を抜出して衆に示す、その時周囲に在るもの或は理を解き説を立て、或は默して聾の如く唖の如し、此時獨り摩訶迦葉なるものあり、見て破顔微笑す、釈尊曰く吾に正法眼蔵涅槃妙心あり、迦葉に分付すと、是れ即ち禅の真骨髄にして禅宗の濫觴なり、

近年にては菱田春草之を描きて世に知らる。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

一時釈尊大衆の中にあつて梵天の捧ぐる蓮華を受け、これを拈り給ふや、衆その何の意たるを知るものなかつたのに、独り、大迦葉筆者、微笑してこれに応じた、その時釈尊、我に正法眼蔵涅槃妙心あり、爾に授くとて禅法の奥旨を迦葉に伝へたまふた、禅家に所謂以心伝心の語のあるのは蓋しこれに縁由する。  (仏教辞林)

世尊在霊山会上、拈華示衆、是時衆皆寂然惟迦葉尊者破顔微笑、世尊云、吾有正法眼蔵涅槃妙心実相無相微妙法門文立文字、教外別伝、付嘱摩訶迦葉。  (五灯会元)

これを画いた作

下村観山筆       諸井恒平氏蔵

菊池契月筆  『華』  第九回七絃会出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)