抜丸

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ぬけまる


画題

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解説

東洋画題綜覧

平家伝来の宝刀の名で、平忠度の逸事で名高い。『平治物語』二、待賢門軍、附信頼落事の条に曰く

名誉の抜丸なればよく切れけるは理なり、此の太刀を抜丸といふ故は、故刑部卿忠盛、池殿に昼寝しておはしけるに、池より大蛇あがりて忠盛を呑まんとす、此の太刀枕の上に立てたりけるが、自らするりと抜けて、蛇に懸かりければ、蛇恐れて池に沈む、太刀又抜けて大蛇を追ひて、池の汀に立ちてけり、忠盛之を見給ひてこそ、抜丸とは附けられけれ。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)