投扇興

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とうせんきょう


画題

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解説

東洋画題綜覧

遊戯の名で『扇落し』と称へる、的を据えてこれに扇を投げその落ちた形によつて点数が定められ勝負を争ふので、器具は蝶、扇、箱である、蝶は昔文銭十二枚を紙に包み、金銀の水引で蝶花形に作り、的王或は字といつたが、今は銀杏葉の形した厚紙に布を張り、その葉の両端に豆鈴を垂れ、茎の基部には一厘銭十二枚と同じ重さの台材をつけ、扇は十二骨のものを用ひる、金銀に散紅葉を画く慣はしとなつてゐるが今は八本骨である、箱は木枕の寸法で矢張散紅葉などの模様を画く。

婦女子などの、これに興ずるさまは極めて優美なので風俗画として画かるゝものがある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)