平高棟
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たいらの たかむね
画題
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解説
前賢故実
葛原親王の子。子供の頃より聡明で理解力があり、書物を好んで読んでいた。身長が高く、容姿が美しくて立派であった。天安二年、権中納言となり、正三位へ栄転。貞観初年、陸奥出羽按察使を兼任。在任中、「鎮守府が辺境にある要衝だ。ここで務めている官吏たちは、故郷から遠く離れて、公廨以外の物や食糧がない。国の倉庫に物や食糧があるとしても、未納税のものは倉庫に抑えられ公廨として発給できない。太宰府司の公廨に関しては、これからは未納税のものであっても、正税として発給できるようとお願い申し上げます。」と上表したことがあり、朝廷はこれを認めた。数年後に大納言へ栄転、のち老齢を理由に辞職しようとしたが、誉め称えられて退職を許してもらえなかった。貞観九年薨去、享年六十四歳。
(『前賢故実』)