山水屏風

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せんずいびょうぶ


画題

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解説

画題辞典

せんずいびょうぶ

貴紳の山荘を図作せる六曲屏風にて古来の様式あり、真言宗の寺院に於て灌頂の時の儀式用に供せらる、

東寺所伝のもの最も著はる、平安初期の作にして本邦山水画の残存せる最古のものとなす、従者馬匠を伴へる権貴の人々隠君子を訪ふ構図なり。続いては神護寺所伝のもの之に次ぐ、藤原期の作なり、共に国宝とす。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

真言宗で灌頂の式に用ひる屏風で、京都の教王護国寺及び高尾の神護寺に蔵するものが有名である、教王護国寺、即ち東寺のものは春の景色で貴人が隠者を訪ぬる所を描き、弘法大師将来の唐画と伝へてゐるが、恐らくは原本をいふので、これはその原本によつて伝写したものであらう、描かれた人物は皆唐風俗であるが背景等すべて和化せられてゐる、製作年代に就いては諸説があるが藤原末期と考へるのが至当であらう。春の景趣が美しく描かれ唐詩を味ふが如き感がある、神護寺のは、各扇の配置が誤つてゐるが、これを復原的に観る時は一図の風景画で、図中三様三種の山荘に各々都会より訪客あり別業に住む女を省して悠遊するが如き状を描いてゐる、鎌倉中期の作であらう、和様山水画の伝はるものゝ唯一の大作である。  (絵巻物小釈)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)