寿老人

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じゅろうじん


画題

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解説

東洋画題綜覧

支那、宋の元祐中の人にて、寿星の化身なりと云ふ、七福神の一として常に画かる、其像白髪にして秀目豊髯、幅巾野服し身の長三尺、頭と相半し杖を携へ団扇を持し、鹿を伴ふ所を図す。(福禄寿の項参照)

南極老人、海録十三、寿老人『此頃曲亭の方にて京師角鹿桃窠の翻刻したる、宋の東坡が老人星の図を見たり』、『風俗記三、老人星伝云、『元祐間(宋哲宗年号)京都有一老人長纔三尺、身与首相半、秀目豊髯、幅巾野服、以卜遊於市、得銭則飯、叩其頭則曰、吾身益寿聖人焉』よりて按ふに寿老人(今云ふ福禄寿、長頭短身のもの)の図は東坡の絵きたるものより古きあるべからず』日本七福神伝凡例『一国俗、以吉祥弁才、多聞、大黒四天、布袋和尚、南極老人及吾国蛭子神、称七福神祭之』  (大言海)

と、そしてその手にする杖に巻をつけたるは寿命を記したものであり、其の携ふる処の鹿は玄鹿で実に千五百年の齢を経たものと伝ふ、延年の目出度い画題として古来喜ばれ画かる。

雪舟筆  井上侯爵家旧蔵

秋月筆  『竹牡丹三幅対』    島津公爵家旧蔵

松花堂筆            藤田男爵家旧蔵

雪村筆             川崎男爵家旧蔵

光琳筆              有賀長文氏旧蔵

応挙筆      同

大雅堂筆  『西王母富嶽三幅対』   岸上家旧蔵

探幽筆      青地家旧蔵

常信筆   『鯉魚三幅対』  池田侯爵家旧蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)