寝覚床
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ねざめのとこ
画題
画像(Open)
解説
東洋画題綜覧
木曽名所の一、須原と上松の間にあつて、駒根村に属する、渓流中の磯石、奇形を極め木曽川の流れは急に狭くなつて碧潭となる、上に臨川寺あり、俗に此の岩石を浦島の釣石と呼ぶ。
世に寝覚の床といふは、幾重にたたまりたる岩のさまより、たぎり落る水の最白し、淀の青々と湛へたる、たとへば藍瓶に絹など落し入れて染るが如し、何土削成青岩之形、誰家染出碧渾之色とつづれるも此等の気色にやとしばしながめて
岩の松響は浪に立替り旅の寝覚の床ぞわびしき (春の木曽)
寝覚床 室鳩巣
浦島仙翁去不回、昔年嘗釣此山隈、両頭翠壁双々出、九曲寒流杳々来、古木長生懸薜茘、間雲不断護苺苔、経過遍処無人跡、独有風波上釣台。
これを画ける作少からず最近の作に左の一点あり。
川村曼舟筆 『微雨』 紀元二六〇〇年記念展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)