子路負米

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しろふべい


画題

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解説

画題辞典

仲由、字は子路、孔子の門人なり、或時孔子に見えて曰く、古へより重を負うて遠きを行く、時に疲労を感ずれば家を択ばずして憩ふと、親老いぬれば何時にても祿を択ばずして仕ふと、昔、由の二親に事へし時に、家貧に拘らず仕へて祿を得ざりし故に、常に黎藿の実を食ひ、親の為めに米を百里の外に負うたり、親歿して南楚に仕へ車百乗を従へ粟万鍾を積み、菌を重ねて坐し、鼎を列へて食する程の大身とはなりたるも、唯一人の榮燿にて親の為めに米を負はんとするも得ずと、孔子いう、由の親に事ふる、生存中には力の及ぶ限りを尽し、死後には思慕の誠を致す云々、子路米を負ふて行くの図は教訓画として図せらるゝ所なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

子路或時孔子に見えて曰く、古より重を負て遠きに行く、疲るれば家を択ばずして憩ふ、親老いぬれば禄を択ばずして仕ふ、昔二親に仕へた時は家貧にして禄を得なかつたから親の為に米を百里の外に負うたが、親没して南楚に仕へ百乗の車を従ふ身となつたが、親の無いため米を負はうとするも得ずと。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)