姑蘇
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こそ
画題
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解説
画題辞典
支那名所、呉国に在り。瀟湘西湖に続きたる地なり。呉王夫差、其昔此地に姑蘇台を築き三年にして成る、横五里、土木を飾り、宮妓数千人、上に春宮を営み、天池に青龍舟を浮べ、長夜の宴を張りて栄華を極めし迹なり、今は昔日の豪華の迹なきも、風光明媚にして月清らかに鷓鶘の飛ぶさま甚だ風趣あり、唐の張継が左の詩は最も有名なるものなり。「月落烏啼霜満天、紅楓漁火対愁眠、姑蘇城外寒山寺、夜半鐘声到客船」
古く宋閻立本の筆あり、沈石田には姑蘇十景の図あり。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
姑蘇は支那江蘇省の名境蘇州府のこと、ここに有名なる姑蘇台がある、『史記』に曰く
呉王夫差破越、越進西施請退軍、呉王許之既得西施、甚寵之為築姑蘇台、高三百尺、遊宴其上。
すと、豪華のさま思ひ見るべく、今は唯其かみの面影を偲ぶのみ、なほ姑蘇を賦したるものでは『唐詩選』に載する処の張継の詩最も聞ゆ、
月落烏啼霜満天、紅楓漁火対愁眠、姑蘇城外寒山寺、夜半鐘声到客船。
姑蘇を画いたものでは、古く閻立本の作伝へられ、沈石田には姑蘇十景の作あり、蘇州として画いたものも少ない。
竹内栖鳳筆 蘇州双塔寺 第九回淡交会出品
林文塘筆 蘇州二題 第十二回文展出品
竹内四郎筆 蘇州風景 第三回帝展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)