妙義山

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みょうぎさん


画題

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解説

東洋画題綜覧

上野国碓氷、北甘楽の二郡に跨る、碓氷郡臼井町大字五料より二里、北甘楽郡妙義町大字妙義より一里、大字諸戸より三里にして其山頂に達する、標高三千八百四十五尺、此の山彙は一中心より放射する鋸状の幾多の山岳から成り、旧火山で激烈な雨水雪の浸蝕を被つたもの、信越線磯部駅より一時間にして妙義町に達す、少しく登れば妙義神社があり老杉鬱蒼としてゐる、神社より二十五町にして奥院に達す一大岩洞あり、一危峰の絶頂に竹を編みて「大」の字を懸く、長三丈幅二丈といふ、此処より仰望すれば危峰怪嶺、簇々として聳立し、変幻真に無比、奥院より愈登れば益々峻険、山彙中の自雲山、金洞山、金鶏山皆登るべく、金鶏山には蝋燭岩あり、大黒山に到る径上『一の石門』鞍掛山に『二の石門』『三の石門』あり大黒山に『髯摺岩』あり、これ火山岩の柱の如く聳立するもの、要するに火山岩の怪奇を尽してゐるのが此の山である。

野添平米筆  『妙義山の秋』  第九回帝展出品

武田正躬筆  『妙義山』    同

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)