天鈿女命

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あまのうずめのみこと


画題

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解説

東洋画題綜覧

神代の女神、猨女の祖、天照大神の天の岩戸にかくしましゝ折には、『天の香山の天の蘿を襷にかけ、天の真拆葛を鬘として、天香山の山竹葉を手草に結ひ天の岩戸にうけ伏せて踏みとゞろかし』大神を誘ひ参らせ、また天孫降臨に際しては天児屋命、太王命等四柱の命と共に従ひ奉り、折柄奉迎の猨田彦神に応接する劇的場面は、『日本書紀』に載す。

故れ特に天鈿女に勅して曰く、汝は是れ人に目勝つ者なり、宜しく往いて問ふべし、天鈿女乃ち其の胸乳を露にかきたて、袁帯を臍の下に抑垂れ笑噱ひて向ひ立つ、是の時に衢の神問ひて曰く、天鈿女、汝かく為ることは何の故ぞや、対へて曰く、天照大神の子の幸す道路に此の如くにして居るは誰ぞ、敢へて問ふ、衢の神対へて曰く、天照大神の子今降行すべしと聞きまつる、故れ迎ヘ奉りて相待つ、吾が名は是れ猨田彦大神、時に天鈿女復た問ひて曰く、汝将に我に先ちて行かんや、将抑我れ汝に先ちて行かんや、対へて曰く、和れ先ちて啓き行かむ天鈿女復た問ひて曰く、汝は何処に到りまさんぞや、皇孫何処に到りまさんぞや、対へて曰く、天神の子は則ちまさに筑紫の日向の高千穂の☆(手偏+患)触〈くしふる〉の峰に到りますべし吾は則ち伊勢の狭長田の五十鈴川の川上に到るべし因て曰く我を発顕しつるは汝なり、故れ汝以て我を送りて到るべし、天鈿女還りて詣で報状す、皇孫是に天磐座を脱離ち、天八重雲を排分け、稜威の道別に道別きて天降ります。  (神代紀)

此の場面を画いたものに、安田靫彦の『天鈿女命と猨田彦神』  (第廿六回院展出品)がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)