地引網

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じびきあみ


画題

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解説

東洋画題綜覧

漁具の一で、中央に嚢を有し、両端には長い引綱を付け.、陸地を根拠として此の網を沖合遠く掛廻し、引綱を以て引寄せ、囲んだ魚を捕獲する網で、九十九里浜では此の綱を用ひて盛に鰯を漁獲する、この網を使用するには、漁船一隻又は二隻で、網を載せ、引綱の陸に達する頃合の沖まで二船左右に分れて網を投げ入れつゝ魚群を囲み、陸上に向け引綱を伸ばしながら漕いで来る、船の陸に達すると、その地の老若男女を問はず四五十人集まつて引綱を曳き最後に網が引揚げられる、網の中には銀鱗群れて跳ね躍るさま、また一種の壮観で、漁村風景として、よく日本画の画題となる。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)