呂宋助左衛門

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るそんすけざえもん


画題

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解説

東洋画題綜覧

呂宋助左衛門は豊臣時代の貿易家、泉州堺の人で納屋氏といふ、初め海賊の群に投じたが中途から貿易商人となり、琉球から呂宋に渡り盛に海外に飛躍を試み、文禄三年には蝋燭千挺、麝香二匹其他を秀吉に献じて喜ばれ忽ち大分限となり豪奢を極め、その居室には金銀七宝を鏤め元信、永徳をして障壁を画かしめたといふ、その豪奢生活が遂には秀吉の怒に触るゝに至つたので、これを察した助左衛門は、手の入らぬ間に家財を散じ、居宅を大安寺に寄進し、飄然として船上の人となり遠く柬埔塞国に到り国主浮那王の知遇を受けた、慶長十二年のこと、没年を詳にしない。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)