千手観音

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せんじゅかんのん


画題

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解説

画題辞典

六観音の一、慈悲観音とも称す、二十七面千手千眼あり、実は四十臂にして一臂二十五有の迷へる境界を現はす為に千手となる、而して慈悲観音と称するは地獄道の三障を破る為なりと説けり、結べる印は、根本印、九頭龍印なり、諸願成就、産生平穏を司る、信仰的に画かれたるは多けれども純芸術的に取扱はれたるは少し。

大和金峯山寺襲蔵千手眼観音像一幅、近江安樂壽院所蔵千手観音像一幅、摂津清澄寺所蔵千手観音像一幅、美濃永保寺所蔵千手観音像一幅

各何れも名品にして国宝なり。その外神戸川崎芳太郎氏所蔵千手観音(藤原時代)等あり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

大悲観音ともいひ二十七面千手千眼あり、四十臂を有し、一臂二十五有の迷へる境界を現はす為めに千臂となる、千臂は同時に限りなき動作を為し、千眼は同時に一切の事理を知照する此の菩薩の自在神力を示す、なほ大悲観音と称するのは地獄道の三障を破る為めで、結んだ印は根本印、九頭竜印で、諸願成就、産生平穏を司る。

これを画いた作では、左の諸点が名高い。

大和金峰山蔵千手千眼観音像

近江国安楽寿院蔵千手観音像

摂津国清澄寺蔵千手観音像

美濃永保寺蔵千手観音像

何れも国宝である。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)


かんのん「観音」の項を見よ。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)