加茂祭

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かものまつり


画題

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解説

画題辞典

加茂祭は洛外賀茂社にて行う祭にして、欽明天皇御宇に起りし所なりという。毎年四月中酉の日を行て以はる。斎主牛車に駕し、六衛府の警固を随いて参向あり、宮中よりは奉幣使の発遣あり之に供奉す。列に在るもの皆衣冠に葵の葉を附し、車も亦葵を以て飾る。葵祭の名あるは是れが為めなり、此祭の如く奉幣の行列盛にして車服を飾りたるもの他に類例なく、王朝時代の一大盛観たり。上下挙って見物すれば道途人車に充ち、屡々争闘をさえ惹き起したり、其盛観は画かるゝ所少しとせず。

文永に法住寺為信筆加茂祭絵巻あり。続いて伝邦隆の筆あり、春日行秀の筆小絵巻(赤星鉄馬氏旧蔵)の如きも亦その一作例なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)