八手

提供: ArtWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

やつで


画題

画像(Open)


解説

東洋画題綜覧

漢名金剛纂、八角金盤。八角円盤、別に『天狗の羽団扇』と呼ぶ、五加科に属する常緑灌木で暖地に自生し、高さ七八尺、一の根から数幹若しくは十数幹叢生し大体の形が円くなる、葉は大きく、直径一尺位にまでなり、長い葉柄を以て幹に接し、掌をひろげたやうに六乃至九に裂け、秋の末から冬にかけて白い細かい花を団簇して梢上に開く、花が終ると実を結び熟すれば黒くなる。

夕ちかみ八手の木かげをぐらきに蟇の声する夏たけにけり  尾上柴舟

八手を画いた作は少くない、菱田春草はこれに四十雀を配して画き、昭和四年の日本美術院展には中島清の作あり、川端竜子は『金剛纂』と題して之を画いてゐる。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)