兜率天

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とそつてん


画題

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解説

画題辞典

仏教に六欲天の第四なり、須弥山の頂上十二万由旬に在り、摩尼宝殿又兜率天宮なる宮殿あり、無量の諸天之に住し、内院には弥勒ありて説法すという、六欲天の中下の三天は慾情に沈み、上の二天は浮逸多し、唯この天のみ浮沈の中間に在りて喜事遊樂多しと説かる、之を画けるものに兜率曼陀羅あり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

兜率は、具さに兜率陀、都史陀、兜術、都史多といひ、妙足、知足などゝ訳す、六欲天中の一で、第四重の天である、夜摩天の上にあり、この天に在るもの五欲の境に対し、喜事多く、聚集して遊楽す、故に喜楽集とも訳し、又兜卒天宮とは、此の兜率天にある摩尼宝殿をいふ、また三世法界宮ともいふ、この天に内院外院の二あり、外院は定寿四千歳にして内院にはその寿に限なく火水風の二災もこれを壊すこと能はざる浄土である、この内院にまた四十九院あり、補処の菩薩は弥勒説法院に居す、余の諸天には内院の浄土なく兜率には内院の浄土ありと『七帖見聞』に説かれている。  (仏教辞林)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)