傾城阿波鳴門

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けいせいあわのなると


画題

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解説

東洋画題綜覧

歌舞伎狂言、近松の『夕霧阿波鳴門』から脱化したもので近松半二、竹田文吉、八民平七の合作、阿波徳島玉木家のお家騒動に悪家老小野田郡兵衛がお家横領を企てる、同じ家老横井主膳は主家の重宝国次の銘刀を盗まれ斥けられたのを勘当の身の家臣十郎兵術が刀の詮議の為め妻のお弓と賊の群に入る、徳島に残されたお鶴が巡礼姿となつて父母を尋ねて来る、十郎兵衛はお鶴の所持金に目をつけ、我が子と知らずこれを殺す。そのお鶴の可憐な姿が同情を引き人口に膾炙されて来た、絵画には左の作がある。

栗原玉葉筆  『お鶴』  第九回文展出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)