傾城
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けいせい
総合
歌舞伎
文楽人形の若い女の首。 髪を伊達兵庫に結い、豪幸な髪飾をつけた遊里の太夫のかしらで、太夫かしらともいわれる。ふくよかな頬は濃艶で、いかにもあでやかであり、気位の高い目は、格式の高い太夫の気品をあらわしていて、むしろ妖艶ともいえよう。「壇浦兜軍記」の琴責の阿古屋、「碁太平記白石噺」の官城野などに用いられる。塗色は白で、限は眠るようになっている。
画題
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解説
画題辞典
傾城は元来妖美の女性の称なり。詩経に「哲夫成城、哲婦傾城」とあり、漢書には漢武帝の妃李夫人を記して、「一顧傾人城、再顧傾人国」とあり。然るに後世にては、転化して専ら遊女の称となりたり、随って遊女を図して傾城と題すること甚だ多し、浮世絵家の筆多し。 (『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
遊女のこと、色香を以て人を溺溺らし城を傾けしめるといふことから、美人をさし、又遊女の異称となつた、『詩経』大雅、蕩之什、瞻卬篇に『哲夫成城、哲婦傾城』の語があり、浮世絵に画かるゝもの極めて多い。 (『東洋画題綜覧』金井紫雲)